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中国文学映画関連 備忘録

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冯小刚《手机》

《手机》は冯小刚監督、2003年の映画。

《有一说一》の司会、严守一は、テレビ局で働いている時携帯電話を忘れたことにより、妻の余文娟に不倫を気付かれます。そして、離婚します。严守一は、今度は、戏剧学院の教師・沈雪と付き合います。沈雪が人を思いやる性格だったからでした。しかし、過去の出来事があったので沈雪は严守一を常に疑っています。そして、严守一は美貌の女性編集者・武月との関係を断ち切ることが出来ません。結局、沈雪に気付かれて関係は破綻。さらに严守一は母を亡くします。電話を家においていたため、最期を看取ることもできませんでした。严守一は病のため、半年間の休みをとることにします。

愛情に関する映画。

文明の発達によって、便利になったことにより、かえって失ったものがあるではないかと問いかけるような内容になっています。

不倫というテーマは時代を先取りしているかのようです。


《手机》(2003■ 冯小刚■葛优、范冰冰、徐帆、张国立■『Cell Phone』)
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平山勉「第1章 満鉄調査の慣習的方法—統計調査を中心として」

「第1章 満鉄調査の慣習的方法—統計調査を中心として」は、平山勉による満鉄研究。『満鉄の調査と研究 : その「神話」と実像』所収。

どのような統計の方法を用いていたのか、といった点を丹念に探ったもの。

満鉄の調査機関による統計は、全数調査などを自ら実施するのではなく、他の機関の資料を借りることによって成り立っていたと分かります。それは、日本の官庁の基準には合わず、それが軋轢を生んだ、と推測されています。

満鉄の調査機関の作成した資料はあとからその調査の過程を知ることができないものが多く、問題を孕んでいると分かりました。

過去を研究する場合意識するべき点などを考えさせられました。



松村高夫、柳沢遊、江田憲治「序章 満鉄の調査・研究活動の問題性と本書の立場」

松村高夫、柳沢遊、江田憲治「序章 満鉄の調査・研究活動の問題性と本書の立場」。『満鉄の調査と研究 : その「神話」と実像』所収。

どのような問題意識に基づいて『満鉄の調査と研究 : その「神話」と実像』の議論を展開していくのかということを説明していて参考になりました。

簡潔にまとめると、当時の脈絡の中で理解していくという姿勢、になりそうです。


劉震雲(著)、水野衛子(訳)『わたしは潘金蓮じゃない』

『わたしは潘金蓮じゃない 』は劉震雲の長編小説。水野衛子翻訳。

主人公は李雪蓮。彼女は農村の婦人です。トラック運転手と結婚しています。二人目の子供を妊娠した時、一人っ子政策の罰を避けるため偽装離婚をします。子供が生まれた後、また再婚するつもりでした。しかし、偽装のつもりだったにも関わらず、夫は別の女性と結婚してしまいます。李雪蓮は怒り、裁判所な役所など様々な場所に訴えに行きますが、適当に扱われます。さらに怒った李雪蓮は北京に陳情に行くことにします...


映画にもなったので気になっていました。ようやく読むことが出来て良かったです。

紹介には、「中国きってのユーモア作家が描く現代中国の素顔!」とあり、ユーモアという言葉の意味を最初掴みかねていたのですが、読んでみて分かりました。風刺、ブラックユーモアという意味合いが強いかも知れません。

小説は基本的に軽快であり、読みやすいです。


成龙《A计划》

《A计划》はジャッキー・チェンが監督をつとめた映画作品。

香港が開港した最初の時期、海賊が横行した。そして、海賊の頭・罗三炮と商人・周永龄が結託して悪さを働いていた。水上警察・马如龙は政府の政策に不満を持ち仕事を辞めて、卓一飞とともに海賊に一泡吹かせる。罗三炮は強大であり、马如龙と卓一飞だけでは太刀打ちでなかった。马如龙は水上警察を再建して,上司の洪天赐、卓一飞とともに海賊の本拠地に乗り込み、海賊を一網打尽にする。

ジャッキー・チェンがかっこいいです。

アクションシーンに力が入っています。日本において、最も有名なジャッキー・チェン映画だそうです。

西洋と東洋の入り混じる香港という場所が巧みに取り入れられています。


《A计划》(1983■ 成龙■成龙、洪金宝、元彪、黄曼凝■『プロジェクトA』)