《没有一条道路是重复的》は余華のエッセイ集。
「两个童年」と名付けられた前半部分は、自分の幼年期のことと息子の幼年期のことなどが綴られています。
「流行音乐」
余華は、赤子の息子にクラシック音楽を聞かせて育てようとします。しかし、童謡の「小燕子」を聞かせた途端、息子は「小燕子」を口ずさむようになり、クラシック音楽を拒否します。1996/5/9
「可乐和酒」
余華は、幼い息子が「酒を飲みたい」というので、コーラをあげました。息子は、コーラを酒だと思っていました。しかし、ある時、甥の子がいたずらして、息子に白酒を飲ませたため息子は目を白黒させます。その後、余華が息子にコーラをあげると、息子はコーラがコーラだということを知ります。1996/5/14
「恐惧与成长」
息子が恐怖を感じる対象の移り変わりに関して。最初はうんちに対して恐怖を感じました。以後、上海から北京に行くため飛行機を使った時、乗りこむまで息子は、飛行機に乗りたいと叫んでいたのに、飛行機が離陸すると怖がって飛行機から降りたいと叫びます。そして、おしっこを洩らして、ズボンを変えて欲しい、とも要求します。1996/5/14