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中国文学映画関連 備忘録

冯小刚《芳华》

严歌苓の小説を改編したもの。文工団の若者たちの物語。

物語の語り手は萧穗子。主人公は刘峰と何小萍。善良な刘峰(黄轩)は、誰に対しても優しく接します。何小萍(苗苗)は汗をよくかくということで、文工団の中でいじめを受けています。林丁丁(杨采钰)は美貌によって人々の視線を惹きつけます。萧穗子(钟楚曦)は一歩ひいた立場からその様子を眺めています。

刘峰は林丁丁に抱き着いて拒絶されます。そして、批判を受けて前線へ向かいます。刘峰を密かに慕う何小萍は、刘峰を放逐した集団に対して嫌気がさします。そして、前線でダンスするべき場面で風邪をひいていると言ったので、野戦病院に転属となります。その後、何小萍は戦争の中で多くの死者を看て、発狂します。しかし、文工団解散前日に文工団によるダンスを見て踊りだします。刘峰は戦争で腕を失い、以後、海口で働きます。流転の末、二人は最終的に巡り合います...

集団の同調圧力の怖さを描いた作品として興味深いです。

描かれているのは、文工団の青春。しかし、美しいものとして青春を描いているというわけではありません。


《芳华》(2017■ 冯小刚■黄轩、苗苗、钟楚曦、杨采钰■『Youth』)
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