『日中映画論』は、日中の様々な映画に対する四方田犬彦、倪震の評論をまとめたもの。
大島渚、謝飛(シェ・フェイ)、北野武、張芸謀(チャン・イーモウ)、塚本晋也、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)といった映画監督が論じられています。
とくに興味深いと感じたのは張芸謀と賈樟柯の部分。賈樟柯の映画には雑音が多い、という指摘はその通りだと感じました。
また、その他の監督の作品に関しても見てみなければ、と思いました。
以下・目次
わたしはいかにして映画マニアとなり、次に映画研究者となったか。(四方田)
映画研究がわが人生の転機となった(倪)
・大島渚論 性と政治の融合と分離(倪)/日の丸とペニス(四方田)
・謝飛論 生めよ増やせよ(四方田)/ソフトな東方的情緒の展示(倪)
・北野武論 天使と悪魔の子(倪)/道化とその後(四方田)
・張芸謀論 父殺しに至るまで(四方田)/仮面の裏側(倪)
・塚本晋也論 異生物とサイコホラー(倪)/恐怖という情熱(四方田)
・賈樟柯論 雑音とアイロニー(四方田)/田舎町への永遠の思い(倪)
映画批評をめぐる対談(四方田×倪)
倪震から四方田への三つの質問
四方田から倪震への三つの質問