『歴史の周縁から 先鋒派作家格非・蘇童・余華の小説論』 中国関連の本(日) 2017年07月05日 0 『歴史の周縁から 先鋒派作家格非・蘇童・余華の小説論』は森岡優紀による先鋒文学作家に対する研究をまとめたもの。 格非・蘇童・余華を先鋒文学作家としてまとめて、その特徴を分析していく構成となっています。基本的には、蘇童に対する分析が一番多い印象を受けました。キーワードは「周縁」。60年代生まれは、上の世代とは異なり、周縁から中国の歴史と向き合ってきた、といういうような分析となっています。 作風は三者三様なので、面白いと感じました。 以下は目次。 はじめに 第一部 先鋒派のはじまり 第一章 蘇州の少年時代〈蘇童〉 第二章 大人の世界への旅立ち〈余華〉 第三章 「意味」を探し求めて〈格非〉 第二部 先鋒派の文学形式 第四章 虚構のちから〈蘇童〉 第五章 深層の記憶〈格非〉 第六章 文化大革命と六〇年代生世代〈蘇童〉 第三部 先鋒派の周縁 第七章 歴史の周縁から〈格非〉 第八章 新しい「現実」の構築へ向けて〈余華〉 おわりに 付録 「先鋒派」作家インタビュー 蘇童訪問録(一九九九年夏) 格非訪問録(二〇〇五年八月) 余華訪問録(二〇〇五年春) PR