『中国文学雑談―吉川幸次郎対談集』 中国関連の本(日) 2017年11月07日 0 『中国文学雑談―吉川幸次郎対談集』に収録されているのは、吉川幸次郎と井上靖、中野重治、桑原武夫、石川淳、石田英一郎、湯川秀樹との対談。 それぞれ味わいがあって面白いです。 「子、川の上に在り。曰く、逝く者は、斯の如きか。昼夜を舎かず。」という孔子の言葉は、時代によって読まれ方が異なり、ポジティブ(万物は流転生成している)にもネガティブ(全てのものは過ぎ行く)にも読まれうるという話を吉川幸次郎はしばしばしていて興味深いです。 吉川幸次郎と桑原武夫は気が合うようです。 一方、吉川幸次郎と石川淳の対談は話がかみ合わず、それが面白いです。石川淳の側が様々な意見を出しますが、それらが専門家からすると受入れがたいもののようです。(たとえば、毛沢東は孔子みたいだ、などなど) PR