冯小刚《我不是潘金莲》 映画(中文) 2018年02月04日 0 《我不是潘金莲》は馮小剛が監督をつとめた2016年の映画。 農村の主婦・李雪蓮が物語の主人公です。彼女は、化学肥料工場の運転手・秦玉河と結婚していました。二人はある事情から偽りの離婚をします。しかし、秦玉河は別の女性と再婚します。李雪蓮は怒って秦玉河を殺したいと思いますが、諦めて裁判所や県、市の役所などに行き、離婚は偽りだと訴えます。しかし、離婚に関する書類は本物であり、誰も取り合いません。彼女はとうとう全国人民代表大会で偉い人たちが集まる北京にまで訴えに行きます… 劉震雲の小説を改編したもの。 おおまかなあらすじは同じですが、告訴し続ける理由などは少し変更されています。そして、小説がブラックユーモアに満ちて、笑える部分があるのに比べると、シリアスになっています。 ただ、映画も映画で面白いです。 《我不是潘金莲》(2016■冯小刚■范冰冰,郭涛,大鹏,张嘉译,于和伟,张译,赵立新■『わたしは潘金蓮じゃない』) PR
冯小刚《手机》 映画(中文) 2018年01月16日 0 《手机》は冯小刚監督、2003年の映画。 《有一说一》の司会、严守一は、テレビ局で働いている時携帯電話を忘れたことにより、妻の余文娟に不倫を気付かれます。そして、離婚します。严守一は、今度は、戏剧学院の教師・沈雪と付き合います。沈雪が人を思いやる性格だったからでした。しかし、過去の出来事があったので沈雪は严守一を常に疑っています。そして、严守一は美貌の女性編集者・武月との関係を断ち切ることが出来ません。結局、沈雪に気付かれて関係は破綻。さらに严守一は母を亡くします。電話を家においていたため、最期を看取ることもできませんでした。严守一は病のため、半年間の休みをとることにします。 愛情に関する映画。 文明の発達によって、便利になったことにより、かえって失ったものがあるではないかと問いかけるような内容になっています。 不倫というテーマは時代を先取りしているかのようです。 《手机》(2003■ 冯小刚■葛优、范冰冰、徐帆、张国立■『Cell Phone』)
成龙《A计划》 映画(中文) 2018年01月10日 0 《A计划》はジャッキー・チェンが監督をつとめた映画作品。 香港が開港した最初の時期、海賊が横行した。そして、海賊の頭・罗三炮と商人・周永龄が結託して悪さを働いていた。水上警察・马如龙は政府の政策に不満を持ち仕事を辞めて、卓一飞とともに海賊に一泡吹かせる。罗三炮は強大であり、马如龙と卓一飞だけでは太刀打ちでなかった。马如龙は水上警察を再建して,上司の洪天赐、卓一飞とともに海賊の本拠地に乗り込み、海賊を一網打尽にする。 ジャッキー・チェンがかっこいいです。 アクションシーンに力が入っています。日本において、最も有名なジャッキー・チェン映画だそうです。 西洋と東洋の入り混じる香港という場所が巧みに取り入れられています。 《A计划》(1983■ 成龙■成龙、洪金宝、元彪、黄曼凝■『プロジェクトA』)
冯小刚《芳华》 映画(中文) 2018年01月02日 0 严歌苓の小説を改編したもの。文工団の若者たちの物語。 物語の語り手は萧穗子。主人公は刘峰と何小萍。善良な刘峰(黄轩)は、誰に対しても優しく接します。何小萍(苗苗)は汗をよくかくということで、文工団の中でいじめを受けています。林丁丁(杨采钰)は美貌によって人々の視線を惹きつけます。萧穗子(钟楚曦)は一歩ひいた立場からその様子を眺めています。 刘峰は林丁丁に抱き着いて拒絶されます。そして、批判を受けて前線へ向かいます。刘峰を密かに慕う何小萍は、刘峰を放逐した集団に対して嫌気がさします。そして、前線でダンスするべき場面で風邪をひいていると言ったので、野戦病院に転属となります。その後、何小萍は戦争の中で多くの死者を看て、発狂します。しかし、文工団解散前日に文工団によるダンスを見て踊りだします。刘峰は戦争で腕を失い、以後、海口で働きます。流転の末、二人は最終的に巡り合います... 集団の同調圧力の怖さを描いた作品として興味深いです。 描かれているのは、文工団の青春。しかし、美しいものとして青春を描いているというわけではありません。 《芳华》(2017■ 冯小刚■黄轩、苗苗、钟楚曦、杨采钰■『Youth』)
侯孝賢《悲情城市》 映画(中文) 2017年12月03日 0 《悲情城市》は侯孝賢が1989年に製作した台湾映画。1945年日本統治時代が終わってから、1949年中華民国が台北に遷都するまでの期間を描いています。二二八事件を描いたことで賛否の的になったそうです。 映画の紹介では、「林家の長老・阿禄(季天祿)の四人の息子たちの生き様をパノラミックに描く。長男、文雄は台北の顔役的存在だが、その才覚に欠け、次男は戦争中の徴用で死んだ。三男は解放後、戦後派らしい生き方をしていたがやがて発狂してしまう。四男は郊外の町で写真館を営み、国民党の進攻に抵抗する友人らに心情的に味方をしている……」というふうにまとめられています。 1989年 第46回 ヴェネチア映画祭 金獅子賞を受賞。 映画の中では、さまざまな言葉が絡み合っています。 物陰からとるショット、アップが少なく、長廻しが多い点などが特徴的です。 《悲情城市》(1989■侯孝賢■李天禄、陈松勇、何瑷芸、高捷、梁朝伟、辛树芬 ■『悲情城市』)