竹内好「日本人の中国観」 中国関連の本(日) 2017年12月03日 0 「日本人の中国観」は竹内好が1949年9月号『展望』に「伝統と革命-日本人の中国観」と題して発表した文章。『竹内好セレクションII アジアへの/からのまなざし』収録。 1948年に訪日した張群の言葉に応答する形で執筆されています。張群の提起した日本においてまだ「思想革命と心理建設」が必要だという認識は正しく、その点を大部分の日本人は読み違えているというふうに竹内好は主張します。 そして、中国人がまだ日本の民主化に対して不信を持っている点にも理解を示します。また近藤鶴代などが対支文化事業部のようなものを復活するのも一案だと思う、といったことを例に挙げて戦前戦後、日本人の中国への侮蔑意識が消えていないと指摘します。 そして近代化において、日本は表面的なものに終わって失敗し、中国は根本的に成し遂げたという仮説を示します。 PR