史铁生《我与地坛》 中国関連の本(中) 2017年07月23日 0 史铁生《我与地坛》は、車椅子作家・史鉄生がみずからの思い出をつづった散文。 母親への思い、地壇にあらわれた人たちの思い出などを綴っている。最終的には、哲学的な話題にも踏み込んでいき、なぜ生きるのか、なぜ書くのかといった問いに自分なりの答えを出す。 史鉄生はかつて、毎日のように地壇に行き、一人で過ごしていたという。その際自分の不幸のことばかり考えていた。一方、母親は何も言わず、送り出した。しかし、今思えば、母親こそがより苦しんでいたのではないかと史鉄生は推測する。 その上、史鉄生がデビューする二年前に母親は亡くなり、自らの成功を母親に見せることもできなかった。 知的障害のある少女の思い出を綴った部分で触れられる、苦難があるからこそ幸福が意味を持ち、醜さがあるからこそ美しさが意味を持つといった考え方は印象的。 PR