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中国文学映画関連 備忘録

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劉徳有さんのこと

北京にいる時、劉徳有さんの話を聞く機会がありましたが、80を過ぎているにも関わらずお元気でなおかつ日本語も流暢で日本文化への理解も深く、本当に凄い方だと感じました。様々な歴史的背景があるとしても、中国の知日派は本当に奥深いようにおもいます。
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『中国文学雑談―吉川幸次郎対談集』

『中国文学雑談―吉川幸次郎対談集』に収録されているのは、吉川幸次郎と井上靖、中野重治、桑原武夫、石川淳、石田英一郎、湯川秀樹との対談。

それぞれ味わいがあって面白いです。

「子、川の上に在り。曰く、逝く者は、斯の如きか。昼夜を舎かず。」という孔子の言葉は、時代によって読まれ方が異なり、ポジティブ(万物は流転生成している)にもネガティブ(全てのものは過ぎ行く)にも読まれうるという話を吉川幸次郎はしばしばしていて興味深いです。

吉川幸次郎と桑原武夫は気が合うようです。

一方、吉川幸次郎と石川淳の対談は話がかみ合わず、それが面白いです。石川淳の側が様々な意見を出しますが、それらが専門家からすると受入れがたいもののようです。(たとえば、毛沢東は孔子みたいだ、などなど)

中根研一『映画は中国を目指す: 中国映像ビジネス最前線』

中根研一『映画は中国を目指す: 中国映像ビジネス最前線』

中国におけるウルトラマンの受容などの部分は非常に面白かったです。


第1章 映画大国化する中国(中国大陸の輸入映画事情 巨大映画大陸の誕生;1970~90年代の輸入映画 ほか)
第2章 ハリウッドは中国を目指す(中国に急接近するハリウッド;象徴的な『パシフィック・リム』の大ヒット ほか)
第3章 中国人の好きなウルトラマン(温家宝首相が言及したウルトラマン人気;にわかに湧き上がるウルトラマン批判 ほか)
第4章 中国SF特撮番組・映画の今(中国に撒かれた日本特撮の遺伝子;『金甲戦士』―初の国産特撮ヒーローの試行錯誤 ほか)
最終章 日本作品は上陸できるのか?(日本にとって近くて遠い、中国の映画市場;日本マンガのブランド力 ほか)

洋泉社,2015

刘伟强、麦兆辉《无间道Ⅱ》

《无间道》は2003年の香港映画。

物語は陈永仁と刘建明が警察学校ですれ違うところから始まります。1991年,倪氏家族が香港マフィアの世界をコントロールしていました。しかし、ボス倪坤が突然射殺されます。韩琛(曾志伟)以外の四人の部下たちは権力闘争を始めます。警察官・黄志诚(黄秋生)と陆启昌(胡军)は事態を重く見て警戒しますが、倪家の跡継ぎ・倪永孝(吴镇宇)は四人の部下を容易に屈服させます。そして陈永仁(余文乐)は倪家の私生児だったことを黙っていたため警察学校を辞めさせられてスパイとなります。一方、韩琛は刘建明(陈冠希)を警察学校に潜入させます...

无间道シリーズの第二作目。

前作の主人公たちの若い頃が描かれています。

ただ、物語の軸となっているのは、むしろ韩琛(曾志伟)と黄志诚(黄秋生)です。

正義のためであれば、殺人の教唆も許されるのかといった問題が映画にはふくまれていて非常に興味深いです。


《无间道Ⅱ》(刘伟强、麦兆辉■黄秋生、 曾志伟、陈冠希、余文乐 、吴镇宇、刘嘉玲■『インファナル・アフェアⅡ』)

刘伟强、麦兆辉《无间道》

《无间道》は2002年の香港映画。

刘健明(刘德华)は香港マフィアの一員であり,十年ほど前,ボス韩琛(曾志伟)に命じられて,香港警察に加入して、マフィアのスパイをしています。次第に出世していきますが、実際には韩琛の情報提供に頼っていて、韩琛を陰で助けていました。陈永仁(梁朝伟)は警察学校に入学した後、除名されます。表面上の理由は規律を守るためでしたが実際には黄志诚(黄秋生)に任命されて、マフィア社会に潜む警察のスパイとなるためでした。長年にわたって警察のために活動して、現在、韩琛の右腕となっています...

无间道シリーズの第一作。

二人のスパイの物語。香港ノワールの代表作とされているそうです。

スパイという役割に嫌気がさしているにも関わらず警察として最後まで職分を全うする梁朝伟がかっこいいです。


《无间道》(2002■刘伟强、麦兆辉■刘德华、梁朝伟、黄秋生、曾志伟■『インファナル・アフェア』)